普通取引約款(ふつうとりひきやっかん)とは、企業などが不特定多数の利用者との契約を定型的に処理するためにあらかじめ作成した契約条項のことである。単に約款ともいう。
保険契約、不動産取引、銀行取引、コンピュータソフトウェアの購入などにおいて提示される契約書やパッケージに印刷された契約条項が普通取引約款の例である。またこのような意識的に契約を行う場面以外でも、鉄道、タクシー、ポイントサービスなどにも約款が利用されており、日常生活のさまざまな場面で無意識のうちに接している。
普通取引約款を用いるメリットは、大量の取引を定型的・画一的に扱うことで迅速に処理することができる。その一方で約款は企業側の都合によって作られているものであるから、契約者が一般消費者である場合には交渉力の差が歴然であり、契約するか否かの選択肢しか与えられず交渉の余地がない(同じ契約であっても大企業同士であれば値引き交渉などもあり得る)。また、契約者が一般人である場合には約款の内容を熟知しないのが通常であり、同意した覚えがない条項によって権利義務が確定されてしまうのも問題である。
